店長日記

三石和甕
2010年06月23日
宮崎県・落合酒造場さんのお話のつづき・・・
【杜氏】さんより
私共の蔵で使用している一次甕は、200年~400年前に作られた三石和甕(約540Lの陶製の甕)を創業以来100年間使い込んだものです。これらの甕で一次仕込み(麹、酵母、水)を行います。甕は地中に、8割ほど埋設してあるので、一次醪(酒母)の温度が外気温に左右されにくく、容量が小さいため、醪の上下の温度差を小さく保てます。安定した発酵が維持できるので、過度に醪を混ぜて麹をつぶす必要がなく、1日1回の櫂入れで発酵を持続させ、麹が成長した各種酵素を最大限活かすことができます。
*二次仕込みも地中に埋設したタンクを使用しており、櫂入れ作業を最低限に抑え、時間を掛けて二次醪の発酵を持続させる仕込みを行っております。
緑肥栽培によって生産された芋、三石和甕による一次仕込み、時間を掛けた発酵などにより、蒸留後の原酒は、酸化していない透明な油分しか浮上せず、刺激のないまろやかで味幅のある酒質の焼酎に仕上がります。私共の芋焼酎は熱燗orお湯割りで、より特徴が表れます。特に、お湯割りの後、常温になった頃に旨みが増してきます。
どうぞお試し下さい。
蔵人の生の声を聞くことはたいへん勉強になりました。「この熱き思いを伝えなば!」と・・・
落合酒造場の皆様方、色々とありがとうございました。
次回、秋の仕込みの時期に勉強に訪問させていただきたいと思います。
『姫豊玉』を、まだ飲んだことのない方は1度飲んで下さい。これらの内容の意味が理解できますョ